3匹のワンコを飼い始めた。


共にたくさん旅をしようと思っていたが、そのうちの1匹が乗り物に弱く、ものの10分ほどであげてしまう。

なので2年以上ほとんどどこにも出かけずにワンコ達と家で過ごしていた。

しかしそんな彼も成犬となり車酔いしなくなってきた。

再び、旅に出ることにした。

今度は旅犬と共に。

2011年2月7日月曜日

寝台特急「あけぼの」でいく五能線、津軽鉄道の旅 ①

今回の旅は、上野駅から寝台特急あけぼのに乗って弘前まで行き、五能線の各駅停車で全線制覇して東能代から青森へ戻り浅虫温泉に宿泊し、翌日は津軽鉄道を往復し、新青森から開通したばかりの青森新幹線で帰るつもりである。

2月4日 寝台特急「あけぼの」乗車

金曜日の仕事を終えて一旦帰宅して、あけぼのの入線を撮影するため20:30頃上野駅に着いた。
あけぼのが入線する13番ホームは閑散としていた。


車内で食べる弁当やビールを買い込み、13番線で待っているとほどなく、あけぼのがバックで入線してきた。いつの間にか結構な人が撮影をしていた。


先頭車両に回ったり、ひとしきり撮影をして、



あけぼのに乗り込んだ。

サンライズほど小戯れた感じではないけど、寝台特急の趣きが十二分である。

今回も2階の個室にした。

エントランスに2段の階段があり、その先に折りたたみ式の小さなドアがあり、それを押し開けると、さらにまた2段、合計4段の階段になって、その先にソファーになる部分になる部分があり、折り畳まれた床板を広げると階段が隠れてベッドになる。よくできている。











寝ないでくつろいで本を読んだりするのは、サンライズより快適である。ただ、この作りだと自転車を収納するスペースはない。しかし各車両に大きな荷物を置ける場所は用意されている。

室内を撮影したりしているうちに、あけぼのは定刻とおりに発車した。



出だしの衝撃はなかなかなもんである。出発後しばらくすると車内アナウンスが流れ、


落ち着いてくると、急に空腹を感じ始めた。上野駅で買っておいた弁当は美味しかった。




駅弁を食べ終え、UQwifiでブログの更新などをしたりして過ごしていると、いつのまにか水上駅に着いていた。
しばし停車して動き出したあけぼのの車窓は、

あたり一面雪景色だった。

ほほどなく、あけぼのは関越トンネルに入った。車窓を見ててもつまらないので、B寝台個室車両の通路を撮影しに部屋を出た。



トンネルを出て越後湯沢駅に着いた。雪の量が桁違いである。


ほとんど車窓も真っ暗になり、時折明るい所で見る景色は「豪雪」そのもの。今年はすごい雪とは聞いていたが、凄過ぎ。

買っておいたビールを飲み、洗面をしてベッドメイクして寝る準備ができた。布団にもぐるとこんな感じである。


完全に寝入って、途中、目が覚め窓を見ると何と雨である。一抹の不安を感じながら、再び爆睡モードに突入してしまった。

寝台特急「あけぼの」でいく五能線、津軽鉄道の旅 ②

2月5日 五能線 乗車

秋田駅到着へのアナウンスで目を覚ました。雨はやんでいたが曇天。秋田駅は停車時間が4分ほどあるので、弁当を買いに行くつもりでいたが、寒いし着替えるの億劫だったので止めた。


秋田駅を出ると、なんだか寒くなってきた。

あけぼのの暖房は暖房調整がONとOFFしかなくONにしておくと暑く喉が痛くなるので、OFFにすると今度は寒くなる。昨夜来、何度もON、OFFしてきた。その暖房がONのままにし続けても、暑くはなってこない。なんだか暖房が効かない。

そのはずである。通過する川のほとんどが凍っている。きっと外は恐ろしく寒いのであろう。


しばらく行くと田んぼ?と思われる雪原が続く。


ひたすら続く。


なるほど、あけぼのは八郎潟駅に到着した。雪景色以外も見てみたい。


八郎潟駅を出ても、やばいほどの雪原が続く。これは車で走っても怖いし、ましてや徒歩はありえんだろうな。


やがて、あけぼのは五能線終点、東能代駅に到着した。おお!ホームに五能線が停車している。





東能代を出て、1時間弱で今回のあけぼののゴール弘前に着いた。約12時間の乗車は退屈すことなく快適に過ごせた。やはり寝台車はいいな。

弘前で今日のメイン、五能線の普通電車に乗り換える。五能線の各駅停車は、弘前~東能代を全線走る路線はなく、深浦まで行き深浦発の東能代行きに乗り換えるのである。深浦駅では後半の深浦発東能代行きを1時間近く待つことになる。

大きな地図で見る

ほどなく五能線が入線してきた。



ここから最も乗ってみたかったローカル線、五能線の旅がスタートした。

車内に人はそこそこ乗っている。そのなかに撮影機材と思われる大きなバッグを持った人が結構いた。
車窓は、やはり青森、りんごの木がいたる所で見れる。


五所川原駅に到着した。な、なんとほとんど人がここで降りてしまった。隣に明日乗る予定の津軽線のメロス号が停車していた。



五所川原駅から乗ってくる人はほとんどなく、車内ガラガラ。


外は晴間がのぞくようになってきた。地吹雪の五能線を予想していたけど、一転のどかな雪景色もいい。晴れ間のせいか、思っていたより暖かい。完全防備で来たので着過ぎで暑い。

しかし残念ながら岩木山はスッポリ雲に覆われていた。



青空と雲と雪のコントラストに、気分が晴れてくる。(別に塞いでるわけではないが…。)



駅も人の歩くところ意外は雪で埋まっている。


鳴沢駅を過ぎると、いよいよ五能線は日本海沿いを走り始めた。




鰺ヶ沢駅では、下り線と入替があり、8分停車となっていて、先に待機していた下り線が先に発車するかを車掌さんに尋ねると、まだ少年のようなあどけなさが残る車掌さんは丁寧に下り線の発車後4分後に発車すると教えてくれた。




反対のホームに停車していた弘前行きが重いディーゼル音を響かせて発車していった。




無人駅も多いけど、駅員さんのいる駅では、駅員さんがお見送りをしてくれる。


鯵ヶ沢駅を出ると五能線は少し海から離れて高台を走る。開けた感じで気分がいい。



陸奥赤石駅を出ると再び街中に入る。カラフルな家が立ち並び、陸奥柳田駅に着いた。





陸奥柳田駅を出ると車窓は日本海の漁村の様相を呈してきた。


街外れまで来ると、だんだん建物がなくなり、




しばらく海まで道路しかなく、建物がポツポツ増えてくると次の駅が近い。



千畳敷駅が近づいてくると海が岩場になってくる。




岩場が広範囲に広がっている。釣り好きの私にとっては見ててワクワクする。




千畳敷駅から大戸瀬駅までは再び岩場がなくなる。



風合瀬駅になってくると、もー海しかない。


風合瀬駅から驫木駅までは海岸から線路までに人工物すらなくなる。いよいよ五能線で最も寂れたエリアに突入した感じである。



噂に名高い驫木駅にはホント何もなかった。



驫木駅を出て追良瀬駅に向かう間は海岸線ギリギリを走っていく。




追良瀬駅を出て広戸駅に向かう間も海岸線ギリギリである。


広戸駅を出て終点深浦駅に向かう。深浦駅近くになると無数の大きな海蝕岩が美しい。





終点深浦駅に到着した。


弘前から深浦まで共に旅した車両に感謝。


って、ここで1時間停車して、そのまま深浦発東能代行きになるのだけど。

時間があるので駅を出て街中を散策してみた。


通りがあって数件のお店があるくらいで、閑散とした街並みである。食べ物屋さんは、かろうじて焼肉屋さんが営業していたのでお昼をここで食べた。小奇麗なお店で、海沿いで景色もよく美味しかった。

食後、駅周辺を散策してみた。海蝕岩は近くで見ると、さらに美しかった。





再び深浦駅に戻ると、電車はすでにアイドリングしていた。


深浦発 東能代行きに再び乗り込むと、車内はやはり閑散としていた。


何もない。海しかない中を横磯駅に向かって進んでいく。



横磯駅あたりまで海蝕岩の風景がつづく。


艫作駅は、これが駅舎である。まぁ、モダンといえばモダンだが、中、何もね。


延々と閑散とした海沿いの風景に慣れた目には、ウェスパ椿山駅はある意味、衝撃だった。


陸奥沢辺駅を過ぎたあたりから前方に世界遺産の白神山地が見えてきた。





陸奥岩崎駅辺りでは海には再び大きな岩が点在し、白神山地がさらに近づいてくる。



松神駅では、かなり近くに雪を抱いた山々が見える。



そして白神岳登山口駅についた。いつかここから白神岳を登ってみたい。


八森駅あたりから海沿いから離れ、沢目駅を過ぎると広大な田園地帯の中を進んでいく。




能代川を渡ると能代駅に着き、いよいよ終点、東能代駅である。


15時16分、東能代駅に到着した。


5時間以上、この車両に乗っていたわけである。愛着を感じてしまう。楽しかった。季節を変えて、また乗ってみたい。



東能代駅で青森行きの奥羽線が来るまで45分待ちである。反対ホームに特急「つがる」が入線してきた。



東能代駅で駅を降りてみると、これまた何もなかった。

奥羽本線では、車窓を見る余裕もなく爆睡してしまった。川部駅で特急に乗り換え青森まで行き、降りると向のホームに青い森鉄道が止まっていたので乗り換えて、浅虫温泉まで行った。

浅虫温泉は以前から泊まってみたいと思っていた『宿屋つばき』に宿をとった。

宿について早々にお風呂に入った。


無色透明の湯で若干ぬるめであるが、ユックリ入っていると芯まで温まる。源泉が54℃とそれほど高くないので源泉にこだわる宿は加熱しないのでぬるめになるらしい。柔らかい感じのいい湯だった。

夕飯には、オプションで黒毛和牛の石焼きを加えてみた。海の幸もふんだんにあり大満足な夕飯だった。




夕飯後、宿の近所で津軽三味線のライブがあると仲居さんから聞いて、ぜひ聴きに行こうと思っていたが、激しい眠気に襲われて11時前に寝てしまった。